久しぶりの旅『四国を巡る5日間』

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*5月23日(火)から27日(土)まで、四国を巡る旅に出ていました。久しぶりの旅で、しかも初めての四国でした。毎日良いお天気に恵まれ、すべて新鮮で充実した楽しい日々を過ごしました。旅日記を記します。

グループ:添乗員⁽男)。夫婦、女友達2人連れ2組、女性1人、男性1人の8名。1人参加の男性は60代、70代4名、80代3名のシニア集団です。

1日目(23日)

羽田発12時55分の飛行機。機内でそれぞれ持参したお弁当で昼食を取ります。窓の外は雲海の上を飛んでいます。およそ1時間で徳島空港に着きました。空港では、現地の小型バスと男の運転手さんが出迎えてくれました。

•大塚国際美術館:小高い丘の裾を削った所に入り口があります。B3~B1は山の中で、1、2階が山の上です。展示されている絵画は、すべて西洋名画が原寸大で陶板に描かれています。紙と違って、2000年以上もそのままの形で残るそうです。まず、ローマのバチカンで見上げたシスティーナ礼拝堂。まさにそのままでしたが、天井を向いたまま苦労して描いたミケランジェロを想いました。彼自身は地獄に落ちそうになって描かれています。懐かしかったです。

その後は時間内に巡り切るのは難しいため、B2に開かれたモネの壁画を見て、睡蓮の庭でお茶をしながら、ここまでの旅の疲れを癒しました。

・大鳴門遊歩道:渦潮を巻く海の上の橋の一番下側に、立派な歩道ができていました。ガラスで囲まれて安全です。海上45m、全長450mです。私は全部は歩かず、途中のベンチから広大な海と灯台のある島を眺めていました。

・徳島の町中にあるビジネスホテル:独り者の旅人が一夜を過ごす小さなホテル。私たちも部屋の鍵を頂いて、荷物を置いてから、外のお店で夕食。お刺身、天ぷら、お鍋など食べきれないほど。男性たちは地酒を楽しんでいました。

狭いながらも温かいお風呂に浸かり、いつも通り初日は眠れなくて、今日の道のりを思い返しました。

2日目(24日):8時10分出発

・香川豊彦記念館:明治21年に神戸で生まれますが、4歳の時に両親を亡くし、父方の鳴門市大麻町で過ごします。長じて、自伝的小説『死線を越えて』がベストセラーになります。様々な運動に献身して、世界平和を訴えました。ノーベル平和賞候補に4度もノミネートされました。この建物は平成14年に多くの人々の寄付金によって造られました。

・ドイツ館:第一次大戦後、1000人のドイツ兵捕虜を収容した場所。所長が白虎隊の戦争を経験した方で、捕虜に対する扱いが丁寧であったこと、地元の坂東の人々が温かかったことで交流が生まれ、初めてベートーベンの「第九番交響曲」が演奏された場所と言われています。

・霊山寺:高野山真言宗。四国八十八箇所霊場の第一番札所。どっしりとした山門の立派なお寺で、巡礼者がお参りしていましたが、私は庭に何本も茂る菩提樹の花に見とれました。ここはもう初夏なのだな、と実感しました。

・小豆島:緑の島々の間を船で渡ります。お弁当が立派過ぎて、せっかく香川県に来たのにうどんを味わえないなんて・・・と、贅沢な不満を抱きました。島に渡ってからは先ず「二十四の瞳映画村」。坪井栄の小説『二十四の瞳』が1954年に高峰秀子の先生と12人の小学生という配役で映画化されました。その写真と石造は涙ぐむほど懐かしかったです。

オリーブ園は小高い丘の上に広がっていました。登ると汗ばむほどの暑さです。この気候が適しているのですね。そこで食べたソフトクリームの美味しかったこと!そして敷地の高い所に大きな十字架が立っています。1586年、時の領主小西行長の要請で、イエズス会の宣教師がキリスト教の伝道をして、多くの人々が受洗をした記念です。

帰りの船からは、夕暮れていく海と島々が絵画のようでした。

3日目(25日)8時15分出発

・栗林公園:門の外から覗いたとたん、「わー、なんて美しい公園!」と思いました。紫雲山を背景にした本当に美しい公園です。日本三名園の一つ・金沢の兼六園には行ったことがありますが、感嘆するほどではありませんでした。個性的な形をした松の木々が配置され、芝生の間を流れる川には可憐な睡蓮が浮かんでいます。振り返ると、やはり紫雲山の背景が引き立てているのだと思いました。

・150㎞の長距離をバスで移動。その間、獣医師をしていらした男性がご自分の人生を語ってくださいました。

・浦上キリシタンの碑:浦上四番崩れが松山に流された86名の碑。江戸末期から明治初めに行われた政府によるキリシタン弾圧の犠牲者たちの墓地。なんて惨いことを・・・と胸が詰まり、祈りました。

・坂の上の雲ミュージアム:2007年に司馬遼太郎の小説『坂の上の雲』を街造りの中核施設として、安藤忠雄建築研究所の設計によって建てられました。テレビドラマになった時に観ていましたが、配役陣の素晴らしさもですが、音楽が美しく迫力があって、感動したことを思い出しました。高校生の集団がメモ用紙片手に熱心に見学していました。

・法華津峠:自動車道を離れて深い森林の中の曲がりくねった道を行くと、素晴らしい見晴らしの峠がありました。プロテスタントのクリスチャンには馴染み深い讃美歌の作詞をされた場所です。松山で生まれた西村清雄はクリスチャンになり、アメリカ人宣教師のジャドソンが伝道を行う宇和島と松山を何度も往復します。その途中にある峠で「山路超えて」の作詞をしました。日本人には歌いやすいメロディーで、お葬儀の讃美歌に選ぶ方も多いです。

・宇和島駅に隣接するきれいなホテルに泊まりました。長い一日でしたので、ぐっすり眠りました。

4日目(26日)8時30分出発

・沈下橋:ゆったり流れる四万十川に沿って、ミニバスが走って行きます。山の緑が映って蒼いようにも水色のようにもみえます。途中、佐田の沈下橋の近くで下車、それぞれ渡っていきましたが、私は手摺のない橋が怖くて、ほんの入り口近くまでしか足が出ませんでした。水辺に下りて、橋の全景を映しました。

・ジョン万次郎の記念館:中浜万次郎は、14歳のときに4人の漁師仲間と遭難しました。無人島に辿り着いて、143日もの過酷な日々を過ごしました。アメリカの捕鯨船ジョン・ハウランド号に助けられます。船長の愛顧を受けてアメリカ本土に渡り、船長の養子となって教育を受けます。捕鯨に従事していましたが、金鉱で働いてお金を貯め、11年目に帰郷します。待ちわびていたお母さんはどんなにか嬉しかったことでしょう。幕府や明治政府に取りたてられ、造船技術を教え、通訳として働き、英語教育にもたずさわりました。復元された生家を見学しました。

・足摺岬:四国4県が入る島の東南に突き出た岬。切り立った崖の上から見ると、太平洋が広々と広がり、水平線が弧を描いていて地球は丸いんだなー、と深呼吸しました。

・高速道路を100㎞ほども走り、高知に着きました。海と川の風景に酔ったような一日でした。

5日目・最終日(27日)8時30分出発

・高知城:朝起きてホテルの部屋のカーテンを開けましたら、街の向こうに高知城が見えました。高知城は、1601年に山内一豊が山の上に築城しました。近くまで行きましたが、城壁は自然のままが残る石垣で、門は立派です。高い所まで登るのは無理なので、下から仰ぎ見ました。

・牧野植物園:高知へ行くのなら、ぜひとも訪れたい場所でした。でも時間があまりなくて、駆け足見学でした。山の上に広がる植物の庭。高知の街が見晴らせます。牧野さんの描いた植物画、奥様の壽恵子さんとの往復書簡など、なかなか見られない展示物も拝見できました。NHKで朝の連続ドラマを放映していることもあり、土曜日でもあり、大勢の見学者で賑わっていました。

・坂本竜馬記念館:竜馬の親族や一緒に戦った仲間の写真などが展示されていました。

・桂浜:海岸を見晴らせる丘の上に台座からだと13mの竜馬像が立っていました。日本を守ろうとした若者の堂々とした姿です。白砂の広々とした桂浜にはかなり強い波が寄せていました。夏のように暑い日でしたが、遊泳は禁止です。

・高知空港:とうとう四国を去る時が来ました。今回の添乗員氏とは、30年前のイスラエルの旅行から始まって5回目の旅でした。今までに比べるとダジャレは少なくなりましたが、せっかちっぽいところは、相変わらずでした。度々「その二人、またビリ!」と叱られました。お世話になりました。まだまだお元気なので、これからも添乗のお仕事を続けてください。岩手からご参加の元獣医師ご夫妻は仲が良いこと。だからご一緒に旅行ができるのですね。もう1組の女性二人組は大学時代の同級生。お元気な方が支えていらして麗しかったです。2日目に小豆島へ行くフェリーの出航場所で待ち合わせてくださった1人参加の女性の方にも感嘆しました。私だったら心配でそんなことはできそうもありません。ご一緒に旅ができて良かったです。私の誘いに乗ってくれた相方は、イスラエルの旅行以来です。旅に出ると呼吸の合うおかしな相手です。一番お世話になったのは、お1人参加の60代の男性。さりげなく優しくシニア女性たちをガードしてくださいました。自然に添乗員さんの良きアシスタントになられていました。心からお礼を申し上げます。

「四国は良い国!お仲間も良い方たち!」 すべてこともなし、でした!!

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • こんにちは
    お久しぶりです
    四国の旅行を楽しく読みました。

    メールアドレスがなくなってました。
    申し訳ございませんが
    私にメールを一度送りしてくださいませんか.

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