絶筆の絵で涙『東山魁夷展』

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東山魁夷 夕星

今年、居間に貼ってあるカレンダーの絵は東山魁夷画伯の「新緑」です。手前に白樺の白い幹がくっきりと立ち、遠くの林が新緑の清々しい絵です。画伯の絵はけっこう見ているつもりでしたが、これは初めての絵で、新春の気分に浸っています。

2018年11月、国立新美術館で開催されていた生誕110年『東山魁夷展』は素晴らしかったです。

唐招提寺・御影堂のセットが組まれ、お寺を訪ねている雰囲気で障壁画を拝見できました。波の音が聞こえてくるような、山の静けさが漂っていような、中国・桂林に佇んでいるような錯覚を起こす空間でした。

有名な「残照」「道」「白馬の森」や「京洛四季スケッチ」、ドイツの「窓」「晩鐘」など何度見ても心に響く絵を、もったいないほどたくさん見ることができました。

でも一番心に残ったのは、絶筆となった1999年、亡くなられた年に描かれた「夕星」でした。中心に4本の木が立ち並び、手前の池に映っています。木の両側は小高い丘と林で、バランスの取れた構図です。そして木の上、夕暮れの空に星が1つ輝いています。ところが池に映る木の上には、星が映っていません!?

 画伯の思いが伝わってきて、涙がこぼれました。

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • 東山魁夷の絵画は、主人も好きでした!長野の善光寺の近くにある美術館には、よく行きました。
    『白馬の森』が、お気に入りでした。わが家の山荘の近くの湖が
    あの湖なので、二人で畔を散歩したものです。

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