2023年8月– date –
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読感
フェアーで活動的な『お嬢さん放浪記』(犬養道子)
*1948年から58年の間にアメリカとヨーロッパに滞在しての見聞・行動録です。その心意気と行動力、そして文章のうまさに感動しました。 「アメリカ」:昭和23年秋、私は留学生としてマサチューセッツ州のボストンに、2年間の奨学金を貰って出発しました。... -
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19世紀、アメリカ南部の奴隷制度の酷さ『ある奴隷少女に起こった出来事』(ハリエット・アン・ジェイコブス 堀越ゆき訳)
アメリカ南部で生まれた黒人のリンダには、大工の父とお屋敷に勤める母と2歳下にウィリアムという弟がいました。15歳になった時には両親は亡くなっており、姉弟はドクター・フリントのお屋敷で奴隷として働いていました。主人も奥様もケチで冷たく、尊敬で... -
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アメリカの高校生の語る『ライ麦畑でつかまえて』(サリンジャー 野崎孝訳)
高校生のホールデン・コーンフィールドは、成績不良で学校を退学になります。その挨拶に受け持ちの先生のところへ行き、夜は同室者と喧嘩します。学校を出てから汽車に乗り、街で遊び、家に着くまでの話が事細かく記されています。この少年の観察は細かく... -
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最後に涙が止まらない『朝が来る』(辻村深月)
35歳同士の夫婦、栗原清和・佐都子は不妊症治療をしても子どもに恵まれません。テレビで見た「特別養子縁組」に引かれます。子どもを育てられない母親の赤ん坊を子供に恵まれない親が引き取る制度です。二人は養子を育てることを決心して、広島の「ベビー...
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