2023年10月– date –
-
読感
地球の在り方を心配する「センス・オブ・ワンダー」(レイチェル・カーソン 上遠恵子訳 川内倫子写真)
*「沈黙の春」で自然破壊に警告を発した著者が、今ある自然を子供たちに残したいというメッセージを込めて、詩的に語る物語です。 ある台風の夜、レイチェルは1歳8カ月になったばかりの甥のロジャーを、毛布にくるんで海岸へ連れていきました。大きな波の... -
読感
ぶどうを実らせ、ワインにするまで「月のぶどう」(寺地はるな)
ワイン蔵造所の一番の働き手・母を亡くして、双子の弟である歩みは覚悟を迫られていました。姉の光実は母親を尊敬してこの醸造所を手助けしていましたが、歩みは逃げてばかりいました。今度ばかりは自分も助けていかねばなりません。 祖父は入院中、父は経... -
読感
女優のように美しい女が巨万の富を蓄えた「悪女について」(有吉佐和子)
*美しい資産家の女性が、7階の窓から飛び降りて亡くなりました。テレビや週刊誌は大賑わいです。彼女と接触のあった人々が語ります。 早川松夫:まだ少女のような鈴木君子さんと夜学のそろばん塾で一緒でした。熱心でおじさんたちの間では興味をそそる存... -
読感
孤独で逞しい少女の物語「ザリガニの鳴くところ」(ディーリア・オーエンズ)
湿地の林の奥の家で、カイアは育ちました。ところが兄弟も母も出ていってしまい、最後に父が出ていって、一人で暮らしていました。海辺の貝を取って町に売りに行き、暮らしに必要な品を整えました。 村の青年・チェイスとは仲良く、彼女のことを好きだと言...
1