2022年8月– date –
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読感
サーカスの凄さと少年の成長物語『サーカスの夜に』(小川糸)
少年は両親が離婚して、グランマに育ててもらいました。粗末なアパートの1階がタバコ屋で、その屋根裏部屋で暮らしました。彼は13歳ですが、外見は10歳ぐらいで、子供の時の大病のために大きくなれないと言われました。 ある日、目にしたレインボーサーカ... -
読感
ウィルス蔓延の現在の先取り『バベル』(福田和代)
表題に引かれて買って、読み始めて驚きました。コロナウィルス蔓延の現在の先取りのような、現在よりもっと怖い話でした。 如月優希は駆け出しの小説家、蕎麦屋と喫茶店のアルバイトをしながら暮らしています。ある日、一緒に暮らす美大生の渉がウィルス性... -
読感
15歳の少年の愛した女性は文盲の戦争犯罪人『朗読者』(ベルンハルト・シュリンク 松永美穂訳)
体調の悪かった15歳の僕は、バーンホフ通りで吐いてしまいました。その時にてきぱきと対処して家まで送ってくれた女性がいました。それがハンナ・シュミッツとの出会いです。 彼女はアパートの4階に住んでいて、市電の車掌をしている30代の女性でした。お... -
読感
人付き合いの大切さに気付かされる『傑作はまだ』(瀬尾まいこ)
加賀野正吉は大学4年の時に書いた小説で新人賞をもらい、それ以来作家として50歳まで暮らしています。 1人にしてはかなり広い家の一室にこもり、毎日パソコンに向かって文章を綴っています。人と接するのは編集者との打ち合わせのときのみで、近所付き合い... -
好日
雑草の中から生えてくる清楚な花『タイワンリリー』
梅雨が明ける頃から雑草や灌木の中から細い茎を伸ばして、夏になると真っ白い清楚な花を咲かせます。 台湾から来たという「タイワンリリー」または「タカサゴユリ」といいます。テッポウユリの一種です。 我が家も今年は5箇所に生えています。球根なの... -
読感
国立西洋美術館ができるまで『美しき愚かものたちのタブロー』(原田マハ)
東京・上野駅を出てすぐにある国立西洋美術館。横長長方形のすっきりした建物はル・コルビジュエの設計です。門を入ると前の庭で、ロダンの「地獄門」「カレーの市民」「考える人」が迎えてくれます。美術館に入れば、常設展では松方コレクションが展示さ...
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