2022年1月– date –
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読感
毎朝の楽しみだった『また会う日まで』(池澤夏樹)
2年前の8月1日から朝日新聞朝刊で始まった小説が、今日(2022年1月31日)で終わってしまいました。毎朝、楽しみにして読んでいたので、寂しくなります。間もなく単行本になるだろうとは思いますが・・・。 主人公は実在の人物・秋吉利雄。作者の父方の祖母... -
好日
早春の花「蠟梅」と花林糖
いつもは30分散歩+買い物のところを、少し足を延ばして、大きな公園まで歩きました。 子供連れで賑わっていて、そのうえ老人たちもせっせと歩いていました。私も元気を出して、隣のお寺まで歩きました。 ちょうど蠟梅が花盛り!今年の冬は寒いのに、ちゃ... -
読感
若者の成長物語『生きるぼくら』(原田マハ)
主人公は、麻生太郎。母と2人で古いアパートに暮らす24歳、無職。朝から夜中まで働く母とは顔を合わせません。 高校2年の時、酷いいじめに遭い、中退。アルバイトもうまくいかず、家に引きこもり4年。寝ているかパソコンをいじっているか・・・。 そんなあ... -
見聞録
家族愛も歌声も風景も美しい映画『CODA』
CODAは、ろう者の親を持った健常者のことを意味する、ということを初めて知りました。 ルビーは17歳の高校生です。両親、兄共にろう者なので、幼いころから手話通訳をしています。一家は漁業で暮らしていますので、ルビーも朝の3時起床で、漁船に乗っ... -
読感
行けない旅を代行してくれる『旅屋おかえり』(原田マハ)
この本の主人公・岡本恵理子は、タレント名・丘えりか。彼女の故郷は、日本最北端の島・礼文島。私は行ったことありますが、夏の花々の美しい漁師達の島でした。恵理子の実家も父親が漁師でした。 彼女は修学旅行で東京へ行った時、芸能プロダクションの社... -
好日
初場所・15日間『お相撲』
私のお相撲好きは、両親から受け継いだもののようです。父は先代の若乃花びいき。母は千代の富士の大ファンでした。相撲に強いだけでなく、姿良し、性格良しだそうで、まるで親しい友人のような言い方でした。 私は特に贔屓にしている人はいませんが、引き... -
読感
ストーリーテラーの傑作『田園発 港行き自転車』(宮本輝)
舞台は富山県。この作者は北日本新聞から連載小説を頼まれて、取材に富山に行った時のことを、エッセイに記しています。 立山連峰から流れ落ちる冷たい急流の黒部川の畔で入善町の稲穂が揺れる広大な畑を見た時、この小説の構想が湧いたそうです。 登場人... -
読感
サポーター達が眩しい『雪と珊瑚』(梨木香歩)
お正月にうっすらですが雪が降ったので、この本を思い出しました。でも降る雪とは関係なく、赤ちゃんの名前で、珊瑚がその母親の名前です。 21歳の珊瑚は育った家庭に恵まれず、高校を中退してパン屋でアルバイトをします。結婚した同い年の夫とは1年足ら... -
見聞録
絶筆の絵で涙『東山魁夷展』
今年、居間に貼ってあるカレンダーの絵は東山魁夷画伯の「新緑」です。手前に白樺の白い幹がくっきりと立ち、遠くの林が新緑の清々しい絵です。画伯の絵はけっこう見ているつもりでしたが、これは初めての絵で、新春の気分に浸っています。 2018年11月、国... -
好日
雪国を思い出す『首都圏に初雪』
快晴キラキラのお正月の後、1月6日は朝から震えがくるほど冷え込んで、ついに午後から雪が降り始めました。春の淡雪のように軽い雪でしたが、夜までに数センチ積もりました。 7日の朝、シャッターを開けると庭は静寂の雪景色。銀世界というほどではありま...
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