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読感
人々の揺れ動く心の内を描いた『彼女が天使でなくなる日』(寺地はるな)
・千尋は、星母島で育ててくれた政子さんのやっていた民宿を切り盛りしています。15歳までこの九州北部の人口300人の島で育ち、その後本土へ行って高校を出て、福岡県内の保育園で2年勤めていました。去年、大阪で料理人をしていた麦生を連れて帰ってきて... -
読感
手紙を出すことで前に進める『水曜日の手紙』(森沢明夫)
井村直美:高校の同級生の伊織とお茶をしながら、相手の境遇に嫉妬をします。羽振りのいい旦那さん、好きな天然石を使った手作りアクセサリーのお店を経営して、華やかな友人たちがいる。それに比べて自分の夫は、親から引き継いだつぶれそうな工場で体を... -
好日
久しぶりの旅『四国を巡る5日間』
*5月23日(火)から27日(土)まで、四国を巡る旅に出ていました。久しぶりの旅で、しかも初めての四国でした。毎日良いお天気に恵まれ、すべて新鮮で充実した楽しい日々を過ごしました。旅日記を記します。 グループ:添乗員⁽男)。夫婦、女友達2人連れ2... -
見聞録
パリの町を走りまわるうちに温かい友情で結ばれる『パリタクシー』
タクシー運転手のシャルルは、免許停止まであと2点。お金もなく、兄に借金を申し込むも、冷たく断られます。そんな時に迎えに行くように頼まれた家が、閉まっています。後ろから声をかけられて振り向くと、きちんとした身なりの高齢の女性が呼んでいます。... -
読感
そうね、そうね、と同感できる『できない相談』(森絵都)
*40編の中から5編、選びました。 「コンビニの母」:和也の勤め先のビルの一階に、コンビニがあります。目まぐるしくスタッフが入れ替わります。そんなある日、コンビニに入ると雰囲気が違います。前方のレジからドラえもんばりのドラ声が響いてきます。... -
読感
さまざまな事情の人々のくつろぐ場所『院内カフェ』(中島たい子)
総合病院の一階ロビー横にあるカフェ。そこで、まだ売れていない作家の30代の相田亮子は、アルバイトしています。同僚の20代の村上君が、コーヒーを作る専門です。様々なお客様が来ますが、常連もいます。 うるめいわし:目がイワシの目のよう。いつも決ま... -
読感
働く30代女性の大家さんとのご近所付き合い『待ち遠しい』(柴崎友香)
*この著者は、住んでいる家のことや周りの雰囲気を描くのが上手ですね。その上この本は、大家さんとその親族との付き合いやそれぞれの人となりがよく描かれています。 北川春子は29歳で実家を出てから、一人暮らしをして10年目です。やっと気に入った家を... -
読感
人気作家のこれまでと日常生活エッセイ『図書室で暮らしたい』(辻村深月)
*私も図書室で暮らしたいほど本が好きでしたが、私の子ども時代からの愛読書はほとんど外国の作家の作品でした。辻村さんの愛読書は、ほとんど日本の作家の作品です。だからサイン会にも行けたのだなーと思いました。 辻村深月さんは、1980年に山梨県... -
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事実と真実はちがう『流浪の月』(凪良ゆう)
*人気作家・凪良ゆうさんの3年前の本屋大賞受賞作です。映画にもなったので、ご存じの方が多いでしょうが、私は初めて読んで、とても胸を打たれました。 両親との幸せな子供時代を過ごした更紗は、父親を癌でなくし、間もなく母にも出ていかれてしまい、... -
読感
自分らしく生きることを押される『六十歳からの人生』(曽野綾子)
いつも本音ではっきりモノを言ってくれるこの作家が、91歳になられてどんなアドバイスをくださるかな、と思って読みました。()内は、私の現状です。 *身辺整理をする。体力のあるうちに捨てたり片づけたりする。(まだ捨てられない物が多いです) *老人...