若者の成長物語『生きるぼくら』(原田マハ)

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生きる僕ら

主人公は、麻生太郎。母と2人で古いアパートに暮らす24歳、無職。朝から夜中まで働く母とは顔を合わせません。

高校2年の時、酷いいじめに遭い、中退。アルバイトもうまくいかず、家に引きこもり4年。寝ているかパソコンをいじっているか・・・。

そんなある日、母が出て行ってしまいました。書き置きの手紙に「私はもう疲れました。あなたの人生を好きに生きてください。」とあり、年賀状10枚余と5万円が・・・。さて、太郎はどうする?

年賀状にあった蓼科のおばあちゃんの所へ。そこは父の故郷で、八ヶ岳の山々に見守られた茅葺き屋根の古い家。

少しボケてきた優しいおばあちゃんと、父の再婚した相手の娘・つぼみに迎えられます。

祖母の鑑のようなおばあちゃん、元気なのぞみと温かな村人たちとの交流で、太郎がどのように立ち直っていくかが楽しみな物語です。

この中に東山魁夷画伯が「緑響く」のモデルにした御射鹿池が登場します。白樺に囲まれた静かな溜め池です。

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