朝日新聞に連載している時から楽しみにして読んでいた物語です。そして、これが本になって出たら、小学4年生の孫にプレゼントしようと思っていました。成長していく男の子には、うってつけの物語です。
主人公は医師でありナチュラリストのドリトル先生と弟子のスタビンズ君。2人の冒険物語です。
ある日、イギリス西部の町パドルピーにあるドリトル先生の家に、ロンドンに住むスズメからニュースがもたらされました。イギリス政府が南米を調査するためビーグル号を出帆させると。
ドリトル先生は心配になりました。ビーグル号がガラパコス諸島を見つけたら大変です。あの人間の手の入らない動植物の極楽のような島が、イギリスの軍事基地になっては取り返しがつきません。
そこで、軍艦より先にガラパゴスに入ることにします。気球を造り、必要最小限の荷物だけ乗せ、スタビンズ君と共に大西洋を渡る空の旅に出ます。
貿易風に乗り、カツオドリの助けも借りて順調に進んでいましたが、あと数日で南米アメリカという時に、大嵐に遭い、気球は吹き飛ばされます。
気がついたら、スタビンズは深い森の木の上にいました。水を探して歩いていくとゾウガメと出会います。ゾウガメには鳥語が通じました。そこは南米エクアドルの森でした。
その後、ドリトル先生も見つかります。エクアドルの町で、元海賊の、大統領と親しい男と出会います。そしてゾウガメをはじめ、ネズミ、コウモリたちの大活躍は、手に汗を握ります。
ハラハラドキドキする出来事を経て、ガラパコスはエクアドル所有の島になります。今も人間の手の及ばない大自然そのままです。
スタビンズ君の勇気と知恵に感心します。それはドリトル先生の教えとそれを守った信頼関係の賜物でしょう。
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