*自称「輝さんファンクラブ・メンバー」の一人としては、久しぶりに宮本氏の世界を楽しめました。
物語は、亡くなった奥さんに送られてきた一枚の葉書を元に、日本にある主な灯台を巡る話ですが、住んでいる板橋商店街の詳しい様子、商うラーメン屋の店の内側からラーメンの仕込み方の詳しい手順まで、実に丁寧な描写です。
そして必ず登場する男気があり滋味のある中高年男性たち。気働きのきく若木のような青年。芯はしっかりした優しい女性。不倫によって生まれ育ったのに気立てのよい人。
主人公が巡るそれぞれの灯台も魅力的です。そしてミステリアスなストーリーにも引っ張られます。
*暑い夏にクーラーのきく部屋で読むのに適していると思います。
コメント