架は30代後半まで、女性との付き合いはたくさんあったのに、結婚しようとは真剣に考えませんでした。気が付いたら周りはみんな結婚しているか独身を貫くという友人たち。100%気に入っていた女性とは、相手が26歳だったことから急がずに、ただ付き合っていたら、別の人と付き合い始めてすぐに結婚してしまいました。
自由気ままな恋人同士ではなく一緒に生きていく女性を見つけたいと思い始めて、ようやくアプリで婚活を始めました。そこで出会って気に入ったのが、真美でした。おとなしくて可愛いひとです。婚約指輪を渡し、結婚式の日取りも決めました。
そんなある日、真美がストーカーにあったと、いなくなってしまいます。ストーカーを見たわけでも当てもないので、警察は事件ではないと、協力してくれません。架は彼女が育った群馬県前橋市へ出かけます。地元の名門女子大を出て県庁に勤め、お見合いの会にも入っていました。母親の力が強く、すべて彼女のいいなりでした。
初めて自分で自由を求めて東京へ出て一人暮らしをしたのでした。そして自分で婚活をして架と出会いました。架は彼女に対する心の奥に傲慢があったのではないかと、思い始めます。大学時代の親しい友人グループの会で、70%の人だと言ってしまいました。
真美は独り東北の町で、自分のできることをして暮らしていました。地味な仕事もきちんとこなすので信頼されます。
サスペンスタッチで進むこの物語。二人は再び出会えるでしょうか?本当に相手のことを考えられるというのがどういうことか、我が身も顧みて考えさせられる話です。
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