寂しい50代の清純な恋『モンローが死んだ日』(小池真理子)

書評の記事には紹介のため広告リンクが含まれています。
モンローが死んだ日

軽井沢に1人で住む鏡子は、夫を亡くしてから精神状態がおかしくなり、精神科を受診します。そこで出会った同年代の医師の優しさのこもる受容に、次第に癒やされて行きます。

医師が、鏡子の勤める作家の記念館を訪ねて来た日以来2人は親しくなり、横浜から週末に通ってくる医師は、土曜日の夜に鏡子の家に泊まるようになります。

鏡子の作る手料理が美味しそうです。熱々のポテトグラタン、ベーコンとほうれん草のパスタという何気ないお料理を、医師は喜びます。

小池さんの描くラブシーンは濃厚で閉口することが多いのですが、この作品では精神的な要素が大きくて、平らかな気持ちで見守れます。

幸せそうな2人に、後半では悲しい事件が起きて、サスペンスタッチで進んで行きます。切ないハラハラドキドキの最後は…ご安心を!

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA